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【社長コラム】旅と料理(2026年6月)

ドイツ・フランクフルト椅子

皆さん、反抗期はあっただろうか。

私はあった。確実にあった。特に中学生時代はひどかったように思う。私は野球部だったのだが、全力でプレーしている姿を見られるのがどうも気恥ずかしく、「試合には来ないでくれ」と通達まで出していた。今思えばかなり面倒くさい中学生である。

当時の私は、とにかく反発していた。こちらが何か迷っていると、父はすぐに“正解”を出してくる。こちらとしては、そこまで求めていないのに、気づけば結論まで出している。相談する余白がない。その感じに勝手にイライラしていた。


感じ方が変わり始めたのは、一緒に仕事をするようになってから。
父はオムツを変えられず、首のすわっていない赤ちゃんの抱っこもできないが、それでも子どもを3人育て上げ、長い時間をかけて会社を大きくしてきた。

今では多くの従業員が働いてくれている。
そしてこの春には、長年の経営と地域社会への貢献が評価され、内閣府から春の叙勲「旭日単光章」を授与された。
オムツも変えられないのに、だ。


昨年、私はその会社を引き継いだ。
経営というのは想像以上に複雑で、そして判断の連続。当然、正解は決まっていない。最近ようやく「決める側」の孤独と重圧を知り、すぐに正解を出すことが、どれほど多くの人の支えになっていたのかに気づかされている。


写真は、7~8年前に父とヨーロッパへ出張に行った時にホテルのロビーで撮った一枚。
相変わらず私は少し落ち着きがなく、父は堂々としている。たぶん昔から、こういう構図だったのだと思う。

私は父とは同じタイプにはなれないし、なる必要もないと思っている。それでも、一つの道を堂々と歩んでいる人生は羨ましい。


自分なりの歩幅を見つけられるよう、私も全力プレーで頑張ろうと思う。
 


◎文=菊池洋一
株式会社にしき食品 代表取締役社長。2013年入社。
レトルト食品の新しい価値を提供することを使命とし、日々奮闘中。
パパとして育児も全力で奮闘中。

 

ニシキヤキッチンの広報誌『キッチン』から、毎号多くのお客様にお楽しみいただいている代表取締役社長・菊池洋一のコラム「旅と料理」最新23号掲載分をお届けしました。