インドカレーの定番メニューとして、まろやかな甘口の「バターチキンカレー」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実は、バターチキンをはじめとした濃厚なカレーは、主にインド北部で食べられています。こってりとしたカレーがお好みの方は、さまざまな種類の北インドカレーを味わってみましょう。
ここでは、北インドカレーの基礎知識をお伝えしていきます。また、本場インドを思わせる本格派のレトルトカレーの商品もご紹介するため、ぜひご自宅で手軽にカレーをお楽しみください。
北インドカレーの特長
インド北部で食べられているカレーは、ソースに油分がたっぷりと含まれて、こってりとしている傾向にあります。まろやかで濃厚な味わいが特長です。材料にはスパイスのほか、乳製品やカシューナッツなど、コクのある食品がふんだんに使われています。代表的なメニューとして挙げられるのは「バターチキン」や「パラックパニール」など。こうしたカレーの特長について、冬場に涼しくなる北インドでは、こってりとした食べごたえが好まれるとする説もあるようです。
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北インドカレーと関係する2つの料理
インド北部で食べられているカレーは、「ムガル料理」と「パンジャーブ料理」という2つの料理と関係が深いといわれています。
ムガル料理は、「ムガル帝国」という王朝の宮廷料理として受け継がれてきたものです。ムガル帝国は、かつて北インドを含む大部分の地域を支配していました。
そこで育まれたのが、高級な材料を使った贅沢な食文化です。ヒンドゥー教徒との融和をはかる政策の影響から、羊肉や鶏肉を使った料理も多くあります。
パンジャーブ料理は、パンジャーブ州やパキスタンのあたりに根付いた食文化です。地域では穀物が豊富に採れること、品質の良い乳製品が作られることなどが特色であり、これらの恵みが住民の豊かな食生活を支えてきました。タンドゥール窯を使った料理の本場としても知られています。
北インドとはどんな地域?
インド全域のなかでも、北インドとはどのような地域なのでしょうか。
まず、北インドの中心的なエリアとなっているのが、デリー首都直轄地域です。
インドの首都である「ニューデリー」は、計画都市として作られた商工業や政治の中心地。その一方で、古くからある「オールドデリー」には、歴史ある建物などが多く残されています。
また、北インドは全域にわたり「ヒンドゥスターン平野」が広がっています。ヒンドゥスターン平野は、インダス川とガンジス川により形成されたとされ、約65万平方キロメートルもの面積を誇ります。北インドのほか、パキスタン・バングラデシュ・ネパールにまで広がるほど広大です。
北インドの気候は、4~5月の「暑季」、6~10月の「雨季」、11~2月の「乾季」に分かれています。南インドとは気温に5℃以上の差が出ることも珍しくありません。
北インドカレーの代表的な材料
北インドカレーを代表する材料のなかでも、代表的な6つをご紹介します。まろやかで濃厚な、スパイス香る北インドカレーに仕上げるうえで、これらの材料が欠かせません。それぞれの特長をチェックしてみましょう。
クミン
クミンはカレーの香りの中心となる重要なスパイスの一つです。日本で市販されているカレーパウダーにも含まれています。種子(果実)の部分がスパイスとして使われ、エスニック料理に欠かせない独特の芳香を放ちます。炒め料理から煮込み料理まで、幅広く使えるのが特長です。調理の最初に油で炒めることで香りを出す、スタータースパイスでもあります。カレーのレシピでは、ホールのクミンシードを炒めの段階で使い、煮込みや仕上げではクミンパウダーを使うのが一般的です。
カルダモン
カルダモンは、清涼感のある甘くて強い香りが特長のスパイスです。カレーの基本のスパイスの一つとして知られています。香りの特長や高価であることなどから「スパイスの女王」という別名で呼ばれることも。甘みのある香りを生かして、インドのミルクティーである「チャイ」や、洋菓子の香り付けなどにも使われています。また、消化を促す作用があるとされ、インドに伝わる伝統医療であるアーユルヴェーダの食事法においても、カルダモンが活用されてきました。
ターメリック
カレーの色付けに使われる、鮮やかな黄金色をしたスパイスです。国内では「ウコン」という名称で広く知られています。食欲をそそるおいしそうな見た目のカレーに仕上げるうえで欠かせない存在です。そんなターメリックの独特の色は、「クルクミン」と呼ばれる油溶性の色素から生まれます。カレーのほかにご飯の色付けにも使われ、黄色く炊いたものはターメリックライスと呼ばれます。ほのかにほろ苦い香りがしますが、色付けのスパイスであるため、香りはそれほど目立ちません。
ガラムマサラ
ガラムマサラとは、インドの家庭やレストランなどで使われるミックススパイスのことです。カレーに香りや辛さを加えるために使われます。一般的に3~10種類程度のスパイスを調合して作られますが、使用するスパイスの種類や配分には決まりがありません。各家庭で独自に調合されたバランスを味わうことができます。ガラムマサラに含まれる代表的なスパイスとして、コリアンダー・ブラックペッパー・カルダモン・クミン・クローブ・シナモン・ナツメグなどが挙げられます。
乳製品
北インドカレー特有のまろやかさや濃厚さは、主に乳製品によって作られています。よく使われるのは、牛乳や生クリームなどです。また、北インドカレーを代表する「バターチキンカレー」のように、バターをたっぷりと使ったレシピもあります。乳製品はカレー以外の料理で使われることも珍しくありません。たとえば、インドのヨーグルト「ダヒ」は、ドリンクのラッシーに使われるほか、肉料理のタンドリーチキンの調理で、下準備としてお肉を漬け込む際にも用いられます。
カシューナッツ
カシューナッツは、まるで勾玉(まがたま)のように丸まった形状をした、白色のナッツです。脂肪分が多いため、ローストされたナッツをそのまま食べるとなめらかで、特有の香ばしい風味があります。また、ビタミンやミネラルをはじめとした栄養素が豊富に含まれているのも特長です。北インドカレーのレシピでは、炒めたまねぎと合わせてペースト状にしたカシューナッツがよく使われます。カレーにとろみやコクを加え、濃厚に仕上げるうえで重要な材料の一つです。
北インドの食文化
インド北部のカレーについてさらに理解を深めるうえで、押さえておきたいのが現地の食文化です。ここでは、カレーに関連する北インドの食についてお伝えします。
北インドでは、主食として「ナン」「チャパティ」「ロティ」「プーリー」などが食べられています。
日本ではインド料理店の定番メニューとしてお馴染みのナンは、小麦粉の生地をタンドール窯で焼いたもの。高級品のため、現地ではレストランなどで食べることが多いようです。一方、家庭では全粒粉の生地を薄く伸ばして焼いたチャパティやロティ、生地を油で揚げたプーリーなどが食べられています。
また、北インドでは「タンドゥール」と呼ばれる窯を使った料理が有名です。タンドゥールは壺のような形状をしているのが特長で、串に刺した食材を中へ入れたり、内側の壁に生地を貼り付けたりして調理します。タンドゥールを使った料理は、遠赤外線効果により中心まで早く火が通るのがおいしさの秘訣です。オーブン調理のように、表面はパリッとして、中身はジューシーに焼き上がります。代表的なタンドゥール料理は、ナンやタンドリーチキンなど。ただし、タンドゥールを備えた一般家庭は少なく、主にレストランなどで使われています。
北インドは、家庭で乳製品を手作りすることも多くあります。たとえば、生乳から作られる「ダヒ」は、ヨーグルトドリンクの「ラッシー」の材料となる発酵食品です。また、バターをさらに精製して作られる「ギー」も挙げられます。脂肪分のみを抽出して作られるギーは純度が高く、常温でも長期保存ができるほど。古くから伝統医療のアーユルヴェーダでも活用されてきた、重要な存在です。
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南インドカレーとの違い
広大な国土面積を誇るインドでは、地域によってカレーにも違いがあります。たとえばインド南部では、サラッとしていてスパイシーなスープ状のカレーが食べられています。南インドカレーを代表する材料は、「カレーリーフ」「マスタードシード」「ココナッツミルク」など。地域にもよりますが、南インドの主食は米で、粘り気の少ないバスマティーライス(インディカ米)と合わせてカレーを食べる点も違いといえるでしょう。北インドカレーとは異なる魅力がある南インドカレー。個性豊かなインドカレーを食べ比べして、現地に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
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本場インドの味!NISHIKIYA KITCHENのインドシリーズ
最後に、本場の北インドカレーにNISHIKIYA KITCHENがアレンジを加えて仕上げた、おすすめのインド風レトルトカレーをご紹介します。レトルトのプロがスパイスや具材一つひとつにこだわったインドシリーズの逸品を、ぜひご自宅で味わってみてください!
バターチキン
北インドカレーの定番であり、国内でも人気メニューである「バターチキン」。NISHIKIYA KITCHENインドシリーズのレシピでは、トマトの程よい酸味と、北海道産生クリームのコクが決め手です。辛さ控えめのマイルドな味わいながらも、スパイスの香りがしっかりと感じられる仕上がりになっています。ソースには、ギー(バターオイル)で炒めたカシューナッツペーストを使った本格派。日本のご飯にもよく合うので、インドカレー初心者の方にもおすすめできます。
お客様の声
・マイルドなバターチキンカレーです。香り高く、みんなが楽しめるカレーだと思います。(50代/女性) ・リピートして食べました。市販のナンでも食べてみましたが、間違いなく合いました。(60代/男性) ・おいしい!しつこくないのに味はしっかりしていて、体にも優しいです。(40代/女性) |
パラックパニール
ほうれん草をベースに小松菜とケールを合わせ、3種類の青菜をたっぷりと使って濃厚に仕上げた、NISHIKIYA KITCHEN自慢の「パラックパニール」です。ソースには青菜のほか、旨みを感じるトマトや、甘みを引き出した炒めたまねぎなどの野菜を使用。さらに注目は、この商品のために生産した蔵王産のカッテージチーズです。カレーに合うチーズを追求して具材にもこだわり、本場北インドのカレーを再現しました。ぜひソースとの相性をお楽しみください。
お客様の声
・「本格派のカレーを食べたいな」という時に食べて満足できる味でした!他の種類も試してみたいと思います。(20代/女性) ・チーズに程よい塩気があり、とてもおいしかったです。辛さもちょうど良く、お味もクセがなく、おいしくいただきました。 ・蔵王産のカッテージチーズが気に入りました。ほうれん草のペーストやケールが入っているんですね。濃厚な見た目なのに後味はさっぱりしていました。(50代/女性) |
チャナマサラ
チャナマサラは、ほくほく食感が楽しい「ひよこ豆」をふんだんに使った、トマトベースの濃厚なカレーです。珍しい具材入りのカレーを手軽に味わえるのは、NISHIKIYA KITCHENインドシリーズならでは。たっぷりと豆が入っていて、食べごたえがあるのもポイントです。ソースはトマトピューレーとトマトペーストの2種類をブレンドすることで、深みを感じられる仕上がりとなりました。特製ミックススパイスの香りが加わったスパイシーな豆カレーをぜひご賞味ください。
お客様の声
・ゴロゴロッとお豆が入っていて、たっぷりのショウガとスパイスの満足感が高いです。 (30代) ・思ったよりもボリューム感があり大満足です。ご飯はもちろん、ナンやバケット、パスタと合わせてもいいかも!(60代/女性) ・トマトの酸味と旨味が出ていて、たまねぎや野菜とのバランスが絶妙でとてもおいしいです。 |
ビーフマサラ
欧風カレーでは王道メニューのビーフカレーですが、本場インドではやや珍しい存在です。NISHIKIYA KITCHENの「ビーフマサラ」は、インド料理のスパイスをきかせた、インド風牛肉カレーとなっています。じっくりと煮込んだ牛バラ肉を、スパイシーで辛みの強いソースと合わせた逸品です。トマトピューレーとヨーグルトの程よい酸味で、食欲が刺激されます。ゴロッと入ったお肉や、旨みが溶け込んだソースを、ご飯と合わせて味わってみてください。
お客様の声
・スパイスの刺激やトマトの酸味がしっかりとして、牛肉の食べごたえがあり、満足度が高いです。インドカレー初心者の方にはまずこちらを食べてもらいたいです!(20代/女性) ・ゴロゴロと入ったお肉がほろほろでおいしく、インドカレーの風味とも合っていて、インドシリーズのなかでも気に入っています。(50代/女性) ・ビーフがゴロッと入っていて、スパイスの香りが強め。欧風ビーフカレーと味わいが違うカレーで、あいがけにもぴったりでした。(30代) |
マトンパンジャビー
インドカレーでお馴染みの具材であるマトンが主役の、スパイシーな本格派カレーです。ソースの辛みと香りは、NISHIKIYA KITCHEN特製スパイスミックスによるもの。さらに、ブラックペッパーと赤唐辛子をプラスすることで、刺激的な辛みをアップさせました。辛いカレーがお好みの方にもおすすめです。カレーソースは2種類のトマトがベースで、甘みと酸味がマトンの旨みを引き立てます。爽やかな辛さとマトンの風味がマッチした逸品となっています。
お客様の声
・酸味とスパイシーさで食欲が増します!マトンもクセがなく、苦手な方も食べられる味わいだと思います。とても爽やかな味わいですよ!(20代/女性) ・旨味・酸味・辛さのバランスが非常に良く、とってもおいしいカレーです。マトンもゴロゴロ入っています。 ・本格的なマトンカレーがこのお値段で楽しめます。スパイシーでコクがあってとってもおいしい!(20代/女性) |
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今回は、北インドカレーの特長や南インドカレーとの違いなど、カレーファンの方が知っておきたい基礎知識をお伝えしました。
まろやかで濃厚な北インドカレーの特長は、地域の食文化から生まれたものです。日本で人気のバターチキンカレーに限らず、さまざまな北インドカレーを食べ比べてみたいですね。
NISHIKIYA KITCHENのインドシリーズでは、本場インドのレシピに学んだ本格派のカレーをご用意しています。
スパイスや具材にこだわったインドカレーを、温めるだけで簡単に食べられるのは、レトルトカレーならではの魅力です。ご家庭で北インドカレーを楽しめるNISHIKIYA KITCHENのラインナップを、ぜひオンラインショップでご覧ください!